一般的に50代は転職が難しいとされていますが、国家資格を有する看護師についてはそれほど難しくありません。50代は子どもがいても親の手を離れていることが多く時間的にかなり余裕がある時期で、長時間かつ長期的な勤務を望む医療機関からの需要も高いです。
50代の看護師の転職先としては、体力や精神的な負担を要求される総合病院や救急病院などは少なくなります。反対に、大規模な病院以外からの需要が高いのが特徴です。
たとえば、介護施設や福祉施設、クリニック、療養型病院などが挙げられます。こうした現場の仕事では、体力的および精神的な負担は大規模な病院に比べて大きなものではないと言えるでしょう。看護師としての知識や技術だけでなく、豊富に積んだ人生経験を活かせる職場でもあるのです。
勤務形態も多様化し、正社員やパート・アルバイトはもちろん、訪問看護の求人も多くあります。看護師につきものの夜勤がなく、日勤のみを募集している施設も珍しくありません。
勤務先や雇用形態が多様化する50代の看護師の転職は、売り手市場と言っても過言ではないのです。ただ、収入面では注意が必要となってきます。
看護師長のような管理職やフルタイムの求人は、仕事がハードな分高い収入も期待できるでしょう。一方、体力と精神的な負担が少なく、時間に融通が利く求人の場合は、どうしても収入が低いです。
以上のことから、労働時間や収入、やりがいなどのバランスをしっかりと考えましょう。そのうえで、50代の看護師に最適な職場を慎重に選ぶ必要があります。